LibreOffice・OpenOffice関連の話題の一つはOpenOffice.orgからの移行についてのニュースです。
徳島県庁がOpenOffice.orgからLibreOfficeに移行へ
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130830/501303/
山形県がOpenOffice.orgからMS Officeへ再移行
http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20130904/363855/
いずれもOpenOffice.orgを利用していて移行を決定したというものです。徳島県はLibreOfficeに、山形県はMS Officeへの移行です。
これらの移行について共通点はOpenOffice.orgからApache OpenOfficeへの移行ではなかったという事です。そして上記のニュースを見る限りでは、移行を決定した理由に2つの共通点があります。
■バージョンアップ(ロードマップ)について
■MS Officeとの互換性について
どちらも2011年にOpenOffice.orgを導入されているのですが、この2011年からの2年間はOpenOffice.orgにとっては最も悪い時期であったことを指摘しておかなければならないでしょう。それ以前のどの時期よりも開発が滞っていた時期でした。それで不明確なロードマップといったことが問題になっているのでしょう。開発が滞った時に導入をスタートし、新たに4.0をリリースしたタイミングで移行を決定というのは残念な点です。
山形県ではどんなドキュメントの互換性に問題があったのかはわかりませんが、LibreOfficeはOpenOffice.orgより確実にMS Officeのファイルとの互換性が向上しています。徳島県と同じようにLibreOfficeが移行検討の対象になっていれば移行先は異なっていたかもしれませんね。
山形県がOpenOffice.orgを導入した時のニュースを見ていると移行に伴う費用節減には触れていないという点は興味深いと思いました。そして今回のMS Officeの導入費用についてもコメントはありません。一方徳島県は1億円の経費削減を表明しています。
山形県に関する記事はこちらに一覧があります。
すでにOpenOffice.orgは終了しています。Apache OpenOffice、LibreOffice、MS Officeなど、いずれ移行する必要があります。自治体や企業でOpenOffice.orgを導入しておられたところでどのような移行が行なわれるのか今後の動向に注意を向けていきたいと思います。
2013年09月09日
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山形県がMSOfficeに再移行した話を調べてたらここにたどり着きました。
JA福岡市や会津若松市みたいに、詳細な事例紹介や啓蒙活動をしているところもあるのに、なんだかよくわからないままで戻っちゃう山形県は残念ですね。
失敗事例としての詳細な情報すら無いということももったいないと思います。
規模が大きいから難しかったのか、もしくは、規模関係なくずさんな計画だったから失敗したのか、このへんだけでもわからないと、単なる悪い前例としかならない気がしてなりません。
山形の失敗だけを見てOSSの普及が妨げられないといいんですけどねー
こんなページによくたどり着いてくださいました^^)
山形県庁のホームページではこの件について特にアナウンスはないようですね。25年度のパソコン調達の仕様にMS Officeが入っていることくらいでしょうか。
OpenOffice.orgの導入も今回のMS Officeへの移行も県庁主体ではなかったのかもしれませんね。
山形県ではOpenOffice.orgへの移行のために以下のような事業があったようです。
●OpenOffice.orgファイル作成サポート業務委託
外部委託により、MS Office形式のファイルをOpenOffice.org形式に変換・修正するもの
http://www.pref.yamagata.jp/ou/shokokanko/110009/koyotaisaku/kinkyuukoyo/H24keikaku/H24shinsai03.pdf
ファイルの修正は行なえても、どんどん来るMS Office形式を毎回修正するのは大変になります。OSSの普及も考えて導入されているようであれば、どこがうまく変換できないかをコミュニティーに伝えたり、コードベースでサポートするサービスを利用したりして、根本的に修正していく姿勢が必要だったのではないでしょうか。
山形県がOpenOffice.orgを導入した時以降のOOoのコミュニティーはほとんど機能していなかったですから、タイミングも悪かったのかもしれませんが。
国や上部組織の決めたことなんで、下部組織は従うしかありませんね。
WEB書式を使ったXML母体のワープロなんですが、まずMSは無料にして欲しくなかった。
それと保存でXMLができなくして欲しかった。
是が非でもDOC形式で保存して欲しかった。
結局、書体たるフォントに金を払ってる件、このブログを見て痛感させられました。
それにしても、一太郎のおひざ元ですよね?調べなおさないと。